アイボに相談して記者会見した、「感染の火だるまおじさん」こと東京医師会の尾﨑治夫会長のインタビューが週刊現代9月5日号に載っています。
「指定感染症の枠を緩めたらどうでしょうか。ずっと軽症や無症状の人も大勢いるわけですから、全部を隔離という原則論でなくてもいい」
とか、わりとマトモそうなことも言っているけれども、次の発言には問題を感じました。
「コロナは治療法がない。若くても運が悪ければ重症化して死ぬかもしれません。ドイツでは、心臓の筋肉に異常な変化が起きる心筋炎が8割も見られたり、血栓や脳出血、脳梗塞、心筋梗塞の危険も指摘されています。
コロナは明らかに変なウイルスです。なのに、最終的な死亡率が同程度というだけでインフルエンザと同じだと暴論を吐く輩を俺は許せない。コロナウイルスを差し上げますから感染してみてください、とその人に言ったら、どう答えますかね。」
インフルエンザだって、実際には治療法がなくて、対症療法で症状を抑えながら自己免疫で治すしかないというのは、コロナと一緒ですよね?
インフルエンザだって、若くても運が悪ければ重症化して死ぬこともありますよね?
インフルエンザだって、心筋炎、血栓、脳出血、脳梗塞、心筋梗塞の危険はありますよね?
それで最終的な致死率が同程度だったら「インフルエンザと同じ」じゃないんですか?
(本当は「インフルエンザ以下」じゃないかと思うのだが)
なぜそう言ったら「暴論を吐く輩を俺は許せない」となじられなきゃいかんのですか?
やるべきことは科学的根拠に基づいて、「インフルエンザと同じ」という意見は「暴論」であるか否かを証明する事であって、それをすっ飛ばして「許せる」の「許せない」のという倫理観に突っ込むのって、おかしくないですか?
そもそも「コロナウイルスを差し上げますから感染してみてください」って、それ、医者の言葉ですか?
「インフルエンザと同程度の感染対策をしていれば、コロナは怖くない」と言っている人はいても、「研究室で培養されたコロナウイルスをもらって、わざと吸い込んで感染したって怖くない」なんて言ってる人は、ひとりもいませんよ!?
どこにもいない「暴論を吐く輩」をでっちあげて、「俺は許せない」と息巻いていられた日にゃ、議論にも何にもなりゃしません。
どうやらこの人、相当感情的でエキセントリックな人のようです。
このお医者さんには、診察受けたくないなあ…。
やっぱり「専門家」だからといって信用はできない!
コロナウイルスとは何か?に始まり、人間の死生観に至るまで、冷静で多面的で深いコロナ論はこれだけ!
ゴーマニズム宣言SPECIALコロナ論
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[目次]
メディアが報じない「不都合な真実」
日本における「新型コロナウイルス」と「季節性インフルエンザ」の感染者数と死者数
第1章 新型インフルエンザの顚末
第2章 日本ではコロナは恐くない
第3章 抑圧策から緩和策へ転じよ
【対談】元厚労省医系技官・医師木村盛世氏×小林よしのり
幸運にも「抑圧政策」を実行中にワクチンが開発されたとしても、
その間に社会や経済や文化がボロボロになってしまえば意味がない
第4章 データを無視する専門家
第5章 岡田晴恵・玉川徹は恐怖の伝道師
第6章 スウェーデンは成功している
第7草 5密会談
第8章 東京の抗体保有率O・I%
第9章 スウェーデンの死生観
闘論席(『週刊エコノミスト』2020年4月14日号/5月19日号/6月16日号)
第10章 お辞儀と清潔感の驚異
第11章 世界各国のコロナ対策事情
第12章 ウィルスとは進化の鍵だ
第13章 インカ帝国の滅亡
指数関数的に卜ンデモ大爆発の『モーニングショー』泉美木蘭氏
PCR真理教の妄言 時浦兼
【特別講義】 金塚彩乃氏
新型コロナウイルスとフランスの緊急事態法
~日本の「緊急事態宣言」とは何だったのか?
第14章 グローバリズムの失敗と権威主義
第15章 自由よりお上に従う日本人
第16章 経済の方が命より重い
「コロナ脳」との闘い
~小林よしのりブログ『あのな、教えたろか。』が辿った軌跡
緊急事態宣言下、全国の様子と読者の目
あとがき